シロアリと羽アリはどう違う?|シロアリの種類と特徴、家への侵入経路とは?

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「家の中でシロアリを見つけた!」「もしかしてシロアリに侵食されてる?」

シロアリは、知らない間に家を食い荒らし、深刻な被害をもたらす害虫です。最悪の場合、家が崩壊してしまうことも。

この記事では、シロアリの種類や特徴、習性、家屋への侵入経路、予防法まで徹底的に解説します。シロアリについて正しく知り、適切な対策を講じることで、大切な家を守りましょう。

日本に生息する代表的なシロアリは3種類

日本には約22種類のシロアリが生息していますが、家屋に甚大な被害を与えるのは主に以下の3種類です。

  • ヤマトシロアリ
  • イエシロアリ
  • アメリカカンザイシロアリ

それぞれの特徴を見ていきましょう。

ヤマトシロアリ

日本全国に分布し、最も一般的な種類です。湿った木材を好み、風呂場、トイレ、台所など水回りの被害が多いのが特徴です。

  • 体長: 3.5~5mm
  • 体色: 乳白色
  • 加害場所: 湿った木材(風呂場、トイレ、台所など)
  • 活動時期: 4~11月
  • その他: 比較的繁殖スピードが緩やか

イエシロアリ

温暖な地域に多く、特に海岸沿いに生息しています。ヤマトシロアリよりも大型で、食欲も旺盛なため、被害が拡大しやすいのが特徴です。

  • 体長: 4.5~6mm
  • 体色: 乳白色
  • 加害場所: 家全体(特に湿った場所)
  • 活動時期: 4~11月
  • その他: 繁殖力が非常に高く、広範囲に被害をもたらす

アメリカカンザイシロアリ

乾燥した木材を好み、建材、家具、調度品などを食害します。輸入家具や海外から持ち込まれた木材に付着して侵入することが多く、近年被害が増加傾向にあります。

  • 体長: 5~6mm
  • 体色: 淡褐色
  • 加害場所: 乾燥した木材(建材、家具、調度品など)
  • 活動時期: 特になし(一年中活動)
  • その他: 乾材シロアリとも呼ばれ、乾燥した木材を好む

シロアリとクロアリの違い

シロアリは「シロ」という名前からアリの仲間だと思われがちですが、実はゴキブリの仲間です。一方、クロアリはハチの仲間になります。

見た目が似ているため、シロアリとクロアリを間違える人も少なくありません。見分けるポイントは以下の4つです。

  • 触覚: シロアリは数珠状、クロアリは折れ曲がっている
  • 胴体: シロアリは寸胴、クロアリはくびれがある
  • 羽: シロアリは4枚とも同じ大きさ、クロアリは前羽の方が大きい
  • 色: シロアリは乳白色、クロアリは黒色

これらの特徴を覚えておけば、シロアリとクロアリを簡単に見分けることができるでしょう。

シロアリの驚くべき習性

シロアリは、私たちの想像を超える驚くべき習性を持っています。

役割分担

シロアリは、女王アリ、王アリ、兵アリ、職アリなど、役割分担が明確な階級社会を形成しています。

  • 女王アリ: 産卵
  • 王アリ: 女王アリの配偶者
  • 兵アリ: 外敵からの防御
  • 職アリ: 食料の調達、巣の維持管理

フェロモン

シロアリは、フェロモンと呼ばれる化学物質を使って仲間とコミュニケーションを取ります。フェロモンによって、食料の場所、危険、道標などの情報を伝達し、組織的な行動を可能にしています。

蟻道(ぎどう)

シロアリは、土や糞、唾液などを混ぜて蟻道と呼ばれるトンネルを作ります。蟻道は、外敵や乾燥から身を守るための通路であり、巣穴から餌場まで張り巡らされます。

多様な食性

シロアリは、木材だけでなく、紙、布、ダンボールなど、セルロースを含む様々なものを食べます。そのため、家の中にあるほとんどのものが食害の対象となる可能性があります。

シロアリが家屋に被害を及ぼす経路

シロアリは、以下の経路で家に侵入し、被害を及ぼします。

床下

シロアリは、湿った暗い場所を好むため、床下は格好の侵入経路となります。基礎の隙間、換気口、配管の周りなどから侵入し、土台、柱などを食害します。

玄関・勝手口

玄関や勝手口のドア枠、上がり框などもシロアリの侵入経路となります。特に、木製のドア枠は食害されやすく、注意が必要です。

浴室・トイレ

浴室やトイレは、湿気が高く、シロアリが好む環境です。壁や床の隙間から侵入し、柱、梁などを食害します。

外壁

外壁のひび割れ、換気口、配管の周りなどもシロアリの侵入経路となります。特に、モルタル外壁はひび割れやすく、注意が必要です。

庭木・枯れ木

庭木や枯れ木にシロアリが発生している場合、そこから家に侵入する可能性があります。特に、玄関や家に近い庭木は注意が必要です。

シロアリ被害のチェックポイント

以下の症状が見られたら、シロアリ被害の可能性があるので、専門業者に相談しましょう。

  • 床がきしむ、へこむ
  • 柱や壁を叩くと空洞音がする
  • 蟻道を見つけた
  • 羽アリが発生した
  • 木材の食害痕を見つけた

シロアリ対策・予防

シロアリ被害を防ぐためには、以下の対策・予防が重要です。

  • 床下の換気: 床下の風通しを良くし、湿気を防ぎましょう。
  • 水漏れ対策: 水漏れはシロアリを寄せ付ける原因となるため、早めに修理しましょう。
  • 木材の防腐処理: 木材に防腐剤を塗布することで、シロアリの食害を防ぎます。
  • 定期的な点検: 定期的に専門業者に点検してもらい、早期発見・早期駆除に努めましょう。

まとめ

シロアリは、早期発見・早期駆除が重要です。定期的な点検と予防を心がけ、大切な家を守りましょう。

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